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マルプ代表のブログ(おやじの小言) Vol52

成長と分配

Vol.52

2021年10月17日

 

衆議院が解散されました。現在の総理大臣は「成長と分配」と盛んに言っています。野党もそれに対して、それぞれの「成長と分配」を語っています。

 

そもそも成長とは何か。ここで言っている成長とは経済成長のこと。経済成長を図る指標としては、GDP(国内総生産)というものが使われます。経済成長するということはGDPを大きくすること。そのGDPは以下の式で表されます。

 

GDP=個人消費+投資+政府支出+輸出-輸入

 

つまり、個人消費、投資、政府支出、輸出を増やせば成長につながります。

 

日本において、個人消費は、GDPの約6割を占め、経済成長をするには個人消費を増やすことが重要になります。個人消費は、日々の買物、車や家電を買ったり、飲食や旅行でお金を使うことなどが該当します。個人消費は以下の式でも表現されます。

 

個人消費=所得-税金―貯蓄

 

つまり所得が増えて、税金・貯蓄が変わらなければ個人消費は増えます。

所得が増えても、先行き不安のため貯蓄をその分増やしたら個人消費は増えません。一部の野党の言う消費税減税で税金を減らしても、その分貯蓄が増えたら個人消費は増えません。

「分配」の議論は、一部の金持ち(企業も含む)が増えた所得を消費に回さずにため込んでいるので、金持ちから税金(岸田総理がやるといってお茶を濁した金融所得課税がその例)を取って、そうでない人に所得の補填(または減税)を行うことが一つの例としてあげられています。ただ、これもその分が貯蓄に回れば個人消費も増えずに、経済成長はなしです。

 

個人消費を通じた経済成長をするためには、所得を増やして、税金を減らして、貯蓄を減らせれば良い。所得を増やすには企業が給料を多く支払えばよい。ただ企業が儲からなければ、それはできません。企業が儲かる仕組みを作れなかったことがこれまでの約30年の日本の停滞を招いてきたわけで、今回の各党の政策でも、どうやって企業が儲かる仕組みを国家として作るかの視点が薄いように思います。特に成長の阻害となっていた社会制度が何で、それをどう解決していくかという話が少ないです。

 

それと、個人消費を増やすには、もっとお気軽にお金を使う政策を考える必要があるのではないかと思っています。バブルの頃は、国民のかなり末端までがお気軽にお金を使っていた記憶があります。

お気軽にお金を使ってもらうための施策も「Go To」のような短期的施策ではなく、中長期的なものが必要と思われます。教育無償化で教育費の負担を減らすのは個人的に賛成です(教育の機会平等という観点からも)。失業や老後の不安をなくすためのセーフティーネットの拡充も有効と思います。ただこれには税金が必要なので、少なくとも今より税金を減らす政策をないと思っています。

 

近く選挙もあるので、この国で暮らす人(特に若い世代の人)が良い暮らしをするには、どうしたら良いか考える良い時期ではないかと思っています。

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